SSTエンジニアブログ

SSTのエンジニアによるWebセキュリティの技術を中心としたエンジニアブログです。

技術書典7に向けてみんなで本を書きました

こんにちは、CTOの長谷川です。 会社のメンバーと一緒に技術書典7にサークル参加しようとみんなで本を書きましたので、その紹介です。

技術書典って?

技術書典は、技術書にフォーカスした技術普及と共有のためのイベントで、多くのエンジニアが自分たち自身で技術書を執筆し販売するとともに、それらを購入するためにさらに多くのエンジニアが参加しています。2019年4月に開催された技術書典6では10000名を超える来場者がいたそうです。

技術書典6には弊社からも何名かのメンバーが一般の購入者として参加したのですが、会場の熱気やお祭りのようにも見える出店者の楽しそうな顔を見たり、実際に執筆した人たちによる誇らしげな苦労話を聞いていると、私たちも購入するだけでなく執筆する側に回りたいという思いを抱かずにはいられませんでした。そんなわけで、技術書典7のサークル参加募集に合わせて社内で執筆メンバーを募り、今回はサークル参加することになった次第です。

サークル参加のための準備!

いくら本を出したいという思いがあってもそれを実現するのは簡単なことではありません。実際に本を書いたことのある方にはおわかり頂けると思いますが、頭の中に書きたいテーマが具体的にあったとしても、それを文字にして表現するのは多大な労力と時間が必要です。ですので、社内で何名かに執筆の打診をするときも、断られるのは当然という前提で声をかけたのですが、それでも私以外にも3名が執筆に協力してくれました。

また、エンジニアが記事執筆だけに集中できるよう、イベントのノウハウのあるメンバーにもサークル参加に協力してもらい、参加手続きの事務面や表紙の作成、印刷の手配などを強力にサポートしてもらうことにしました。

そのようなチーム体制で、まず最初にしたことは申請のためのサークル名の決定です。執筆は業務ではないのでプライベートな時間を使って行うわけですが、書く内容そのものは業務を通じて得た経験によるものであり、また執筆することでより一層技術への理解を深め業務へも還元するということで会社とは不可分なところも多く、また執筆者全員がラーメン好きだということもあり、「SST」に被せたサークル名「そんなことより背脂食べたい」に決まりました。

実際に執筆が始まったのはサークル参加が決定した7月中旬ごろからですが、みんな書きたいという気持ちや書くべきテーマは持っていても、なかなか筆は進まずあっという間に時間だけが過ぎていき、夏休みの宿題に追い込まれたような焦りの8月後半になって、ようやくみんな記事の完成が見えてきたという感じでした。それでも夜遅くまでみんなで会社に残って記事を書きつつ「このテーマ、どこまで書くのがいいか悩むんだよね」「けど、自分たちが書きたくて書く本なんだから、自分が書きたいかどうかを基準にすればいいんじゃないかな」みたいな会話をしたり、書いてる途中もみんなでラーメンを食べに行ったり(背脂の補充は重要です)と、一人で書いていればつらいだけだった執筆作業も、みんなで書くことでクラブ活動みたいにワイワイと楽しめた面も大きかったように思います。

で、書いた本は何?

そんなことより背脂食べたい」で頒布する本は「技術あれこれこっさり本 一杯目」「難読化JavaScriptの本」「サイバーウォーズ大全 [アタックサイド編 第1号]」の3冊です。

技術あれこれこっさり本 一杯目

こちらが今回みんなで書いた合同本です。それぞれがWebセキュリティという仕事を通じて得た知見を世の中に還元するために書いた本です。掲載内容は

  • Railsアプリで脆弱性を知る
  • サイト分離クロスオリジンに関するあれこれ
  • 安全な脆弱性の作り方
  • 脆弱性診断の活用について紹介します

の4本です。

技術あれこれこっさり本 一杯目 表紙と裏表紙
技術あれこれこっさり本 一杯目

難読化JavaScriptの本

こちらは、過去に私自身がセキュリティキャンプの講義で行った「JavaScript難読化読経」をベースに加筆修正を行ったものです。

難読化JavaScriptの本 表紙
難読化JavaScriptの本

サイバーウォーズ大全 [アタックサイド編 第1号]

こちらは、試作で作成した本です。 非エンジニアにも楽しんで理解を深めるために、攻撃と防御を擬人化したキャラクター大全です。 次回は、非エンジニアもエンジニアも含めて多くのメンバーでキャラクターをつくって、ストーリーを展開していきたいです。

サイバーウォーズ大全表紙
サイバーウォーズ大全

技術書典7でお待ちしています!

そんなわけで「そんなことより背脂食べたい」メンバーで初めての技術書を執筆してみました。技術書典7にお越しの皆様は、ぜひお56Cブースにも足を運んで頂けると嬉しく思います。