SSTエンジニアブログ

SSTのエンジニアによるWebセキュリティの技術を中心としたエンジニアブログです。

「先端情報システム工学特論Ⅱ」ー山口大学大学院の講義を担当しました

はじめに

こんにちは。技術開発部のかをるです。

つい先日の10月5日(金)に、山口大学大学院 創成科学研究科 電気電子情報系専攻 にて開講されている「先端情報システム工学特論Ⅱ」の講義を担当しました。

この講義は、情報システム工学に関するの先端的なトピックを学ぶことを目的として、オムニバス形式で開講されています。 同大学院の福士将准教授より依頼があり、約30名の学生さんに向けて講義を実施させていただきました。

内容は、九州セキュリティカンファレンス2018で発表させていただいた「HTTP/2ことはじめ」をさらにブラッシュアップし、大学院のカリキュラムにあわせて編集したものです。

講義にあたっての工夫

あらかじめ、こちらが想定したレベル感で講義の内容を3パターンほど考えておき、当日学生さんの様子をみてどの深さで話すという手法をとることにしました。 具体的には、学生さんたちのレベル感を把握するためにアンケートをライブで実施しました。

なぜこのようなことを考えたかというと、私は同大学を卒業・修了していますが、学部では「Webプログラミング」、大学院ではセキュリティ演習のようなWebやセキュリティに関する単位を取得していません(選択科目でした)。さらに卒論と修論も、Webやセキュリティとあまり関係ない分野をテーマにしていたこともあり、標準的な学生さんがどの程度身につけているかがわかりませんでした。 そこで、学生さんがWebに関してどの程度知識を有しているのか簡単なアンケートを実施し、その結果を利用して講義の深度を決めようと考えました。

その結果、「Webに関連するもの(プログラミングやサーバー管理など)の経験は有しているが、HTTPのリクエストやレスポンスの詳細は曖昧である」ということがわかったので、そもそものHTTPのリクエストやレスポンスについてもじっくりみてから、HTTP/2の話にはいるという構成をとりました。

また、講義のデモで主に利用するツール類は実験で利用したことがあると伺っていたので、ツールの説明を省略し、その分本題に時間を割くようにしました。

私の所感

ツールの説明を省略した分、HTTP/2に関してじっくりお話できたのではないかと考える反面、講義後とある学生さんから「○○のツール嫌いなんです、何のために使ってるのか分からないから」と言われ、はっとしました。

"授業で使っている=わかっている"ではなく、業務ではこういう使い方をするよ、とさらに踏み込んだ話があると、より深い学びを提供できたのでは感じました。 レベル感を最初に聞くという試みを実施したので、もっと内容に踏み込んで学生さんの理解度を聞いてみたり、講義中で様子を見ながら多少脱線しても注釈をいれたりと、臨機応変に対応できればよかったのかなと考えています。

レポートをお願いしました。

レポート問題の作成も先生より依頼を受けておりましたので、ちょっとした調査レポートを学生さんにお願いしました。 締め切りまではまだ少しあるのですが…すでに提出していただいたレポートの情報を聞くに、どれも面白そうな切り口で、読むのが楽しみです。

おわりに…SSTの紹介も少しだけ。

「SSTを知っている」という学生さんはなかなかいないこともあり、せっかくの機会なので簡単な会社紹介もさせていただきました。

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あくまで主観になりますが、山口大学では「大学のある山口県やその周辺(福岡県や広島県)で働きたい」という軸を持っている人が多い印象があり、今回は福岡オフィス(Flab)にフォーカスして3分程度お時間をいただきました。ですが、当然3分では語りきれないので、興味のある学生さんはぜひ見学にきていただいたり、弊社のいろんなイベントに参加していただけれれば嬉しいなと思います。

福士先生、そして山口大学大学院 創成科学研究科 電気電子情報系専攻のみなさま、ありがとうございました!